好きな作品

mani-ken2007-04-30

 補修の仕事は4月から7月まではとっても暇で、長〜い春休みみたいなものです。
 長いお休み期間の日課は、リアルアニマルを作ることと、ジオラマ絵本(というか立体イラスト絵本?)を作ることの2本立て。
 その分裂した作業は私にとって、村上春樹さんの著作『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』に似ている気がします。「ハードボイルド・ワンダーランド」の現実世界がリアルアニマル製作で、「世界の終わり」のような頭の中の世界がジオラマ絵本「ビー玉ルーム」の創作なのです。
 リアルアニマルは細密にこだわって作っても問題ないのですが、空想世界というのはリアル描写すると気持ち悪いビジュアルになるものなんですよねぇ。不思議だ!
 

 私の好みの映像作品1位は宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』です。十数年にわたって、毎年何回かは見ています(「何度目だ ナウシカ」!!)。それほど好きな作品なんです。2位はパペットアニメでブラザーズ・クエイ監督の『ストリート・オブ・クロコダイル』。90年代の幕開けはこの作品で始まり、かなり入れ込みました。3位がユーリ・ノルシュテイン監督の『霧につつまれたハリネズミ』。ユーリ・ノルシュテイン作品の白黒で霧がかった美しい映像が心に染みます! 寒い夜には必ずこの作品が見たくなってしまうのです。


 続いて、好きな本。本ってあまり読みません(笑)。が、安部公房の『壁』の中の「S・カルマ氏の犯罪」からはかなり影響受けてます。安部公房さんの著作はみんないろんな“形”が詰まっていて好きです。
 村上春樹さんの本もひととおりは読みましたが、ダントツで『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が好きです。文章で表現されていますが、美しい“映像”に満ちた作品だと思います。
 私も「ビー玉ルーム」では美しい映像を作りたいので、わざわざ立体で作り、撮影して写真にするというひと手間をかけています。こちらの世界はまだほとんど塗装していないので、これからどんどん表面処理&塗装していこうと思ってます。
 今日の写真は、「世界の終わり」サイドの「姉妹塚」。やはりベースしか色がついていなくて、描き込んでいません。
 「ハードボイルド・ワンダーランド」サイドのワニは尾っぽを作っているところです。